「プロジェクトスタイル」の仕事の進め方について考えたことがある。
日本では、プロジェクト思考の仕事というものは、結構少ない。
言葉としての「プロジェクト」というものは今たくさん出現しているが、ある目標達成を前提に、人材を所属(会社、地域、団体)を越えて集合させて、チームを編成して目標達成に最適解を求めるという仕事の進め方は非常に少ない。
まずは所属の問題がある。仕事に対して継続性があるものを求める日本社会は、実際には同じ会社の所属でありながら、シーズンによって異なる分野の仕事をすることがある。これは転籍や転勤というスタイルで企業内の人材を最適と思われる配置を行うことによって効率的に事業を推進しようとする動きである。
しかし、ある事業目標について必要なスキルを考えたときに、特に新規事業の場合にその事業推進に必要なスキルを持ち合わせた人材がいつもその企業内に存在しているとは限らない。でつまり人材をアウトソーシングで埋めるという選択肢が出来る。
コンサルティングの会社が少ない。というのも、アイディアなどの目に見えないものに対価を支払うことというものに慣れていない。
コンサルの企業は山ほどあるが、その企業の収益構造は、アイディアやリサーチ、レポートを出版の形にするか、何かの企業勉強会集団を構築するか、一定のプログラムに基づくフランチャイズ展開をはかるかというものが多く、実際のプランやアイディアに対価を求めるといいスタイルでは利益が獲得できにくい。つまりコンサルティングを通じて何か差別優位性のある「商品」を流通させていくところがほとんどである。(そのスタイルを否定するものではない。これぐらいアイディアだけで市場の存在することは難しいということ)
異なる企業、人材を集めて目標達成志向の「プロジェクト」を構築することは、その人材の「所属」つまり誰が給与を支払っているのかということや、誰がリーダーなのかとかチーム構成の各部分で障害が発生するもの。
プロジェクトスタイルでの問題は多岐にわたるが、日本の「組織理論」が一つの社会、家族、国のようなイメージで成立していて、期限が決まった目標達成志向での組織というもの自体が、社会としてそんなに必要になったことがないからかもしれない。